起業しよう!と考えた時、多くの方は「やりたいこと」をビジネスに、起業しようとします。
しかし実は、あなたが「やりたいこと」に固執して起業することがかなりのリスクであり、起業後に後悔をすることになりかねません。
起業する時にビジネスにすべきなのは、「やりたいこと」ではなく「できること」だからです。
それでは、「やりたいこと」と「できること」の違いは何で、なぜ「できること」で起業するべきなのか?
これから起業を考えている人、
起業したものの売り上げが思うように立たないと悩んでいる人
は、是非とも当記事を読んでください。
あなたの「できること」は「できない人」が買う
ビジネスの基本的な仕組みは何でしょうか?
それは、あなたが「できること」を「できない」人が金を出して買うことです。
言い換えれば、あなたが「持ってるもの」で、相手が「持っていないもの」
あなたが「知っていること」で、相手が「知らないこと」
これらに対して相手はお金を払うため、ビジネスは成り立ちます。
ビジネスでは、あなたが「できること」を「できない」人が金を出して買う
あなたの「できること」は、あなたにとっての「当たり前」なこと
字を書くこともビジネスになる
字を書くことができる、料理ができる、これらはあなたが当たり前にできることとして、ビジネスにならないと考えるかもしれません。
しかし、何かしらの理由によって字を書くことができない人にとっては、「字を書く」ことはお金を払うに値することなのです。
お金の価値観は、人によって異なります。
ここでは「字を書くことができない人」を探すことが、「字を書く」というビジネスの糸口になります。
つまり、「字を書く」ことをビジネスにする場合には、「字を書くことができない人」を探せば良いのです。
このようにあなたが当たり前に考えていることを必要とする人は必ずいます。
あなたにとって当たり前なことからビジネスを考えてみる
サラリーマンとして3年以上勤めていれば、間違いなく「あなただからできること」があります。
アルバイトの経験や、学校の勉学・部活動などの経験にも、あなただけのできることが眠っているはずです。
まずは「字を書くことができる」と言ったような些細なことでも良いので、自分にできることを全て書き出してみることをお勧めします。
書き出したらそれを「自分ができることリスト」とするのです。
例えばそのリストを会社とは関係のない友人や恋人、家族に見せてみてください。
見せられた人からすると、当たり前ではないスキルがそこには書き込まれているはずです。
大人になってこのようなリストを親しい人に見せることは、恥ずかしいことかもしれません。
しかし、これから本気で起業をしたい中、出鼻が挫かれるような経験を避けたいのであれば、恥を惜しんでやった方がいいです。
その価値は十分にあります。
筆者の場合、リストに書き出した内容のうち半分はスキルでしたが、もう半分はこれまでの経験からきているものでした。
「スキルを磨くことも大切だが、経験を積むことが大切!」とはよく言いますが、まさにこの時痛感しました。
重要なことは、あなたが当たり前と考えていることが「当たり前ではない」ことに気づくことで、「自分ができることリスト」はそのきっかけをくれるものです。
あなたのリストに書かれていることは、全てが実際にビジネスとして既に存在しており、あなたのビジネスとして起業することが可能なものです。
「できること」を選んだら、今度はやり方を考える
同じ「できること」でも、そのやり方で大きく変わる
「字を書く」ことをビジネスにした場合、例えばどのようなビジネスがあるのでしょうか?
目の見えない方の代わりに字を書くビジネスかもしれませんし、あるいはテープをひたすら書き起こすというビジネスかもしれません。
前者では盲目の方に感謝され、その分だけ売上につながるかもしれませんが、後者では単なる作業となり量をこなしても売上が伸びにくく、やりがいの欠ける日々を過ごすことになるかもしれません。
同じ、「字を書く」という行為にもかかわらず、やり方によっては売上もやりがいも大きく変わります。
ここで大事になってくるのが、字を書くというビジネスの「やり方」です。
「できること」は変わらずとも、「やり方」で結果は大きく変わってきます。
「できること」を増やすのではなく、「やり方」を工夫する
起業を志すサラリーマンになぜ今すぐ起業しないのか?と尋ねると、「今のスキルでは起業は難しい。3年後に起業する予定」といった回答を、頻繁に聞きます。
なぜみんな3年なのかは置いておいて、常に自分に足りていないもの見ている人がいかに多いことか。
起業してから、スキルはそこまで求められないこともあります。
もちろんスキルは大事ではありますが、それよりあなた人の価値観、同じ目線に立って欲しいくれる等の姿勢、こういった人間的な部分を気にする経営者の方は意外にも多いものです。
人間的な部分が欠落していれば即断られる一方で、スキルについては一緒にやっていこう、と言ってくれることは多々あります。
それにぶっちゃけ、起業してからでもスキルは身につけられますし、企業に必要なスキルは起業してからの方が身につきます。
仮に3年かけて完璧なスキルを得たとしても、その時には年齢を重ねすぎて起業どころではなくなったり、既に時代遅れなスキルとなってしまったりするものです。
変化の激しい今の時代では「準備できてから起業する」ではなく、「副業的にでもビジネスを初めてみて、その中で必要なスキルを身につけていく」方が良いかもしれません。
懸命にスキルを磨くことは素晴らしいですし、決して無駄になることではありません。
しかし、自分がこれまで積み上げてきたできることを見ず、常にできないことばかりを見ていたら自分が可哀想です。
人はみな、異なる人生を歩んでいるため、できることも人によって様々です。
様々だからこそ、あなたにできることをみんなができるわけではありません。
だからまずは、自分に「できること」を見つけること。
そして、それを売り込むためのやり方を徹底的に考えることが大切です。
ビジネスモデルを徹底的に考える
「やり方」とは、すなわち「ビジネスモデル」のことです。
つまり、「できること」のうち何をビジネスにするかを決めたら、今度は「ビジネスモデル」について徹底的に考え、より売上につながり、他人に感謝される、やりがいを感じられるような仕組みを考えることです。
「できること」を増やすために努力をするよりも、今できることで「どのようにビジネスモデルを組み立てるか」に注力することが、結果を大きく左右します。
何を売るかはさほど重要ではありません。
重要なのは、その「何」をどこで、だれに、どのように売るか。
それを間違えてしまうと、あなたの商品やサービスがどれほど良くとも、あなたのスキルが長けていようとも、全く売れなくなってしまう。
反対に、ビジネスモデルを徹底的に考えられていれば、あなたの企業は成功したも同然です。
まとめ
お金の価値観は人によって異なります。
人はできないこと、持っていないこと、知らないことに対してお金を払いますから、あなたにできることを相手ができなければビジネスは成り立ちます。
そのため、起業するときには「やりたいこと」ではなく、「できること」にフォーカスしてビジネスを考えるべきです。
ただし、できることも、そのやり方次第で大きく結果が変わってくるのがビジネスです。
売り上げたい、相手に感謝されたい、やりがいを感じたいのであれば、適切なやり方を見つけるためにビジネスモデルを徹底的に考えなければなりません。
そうなると、重要なのは「できること」ではなく、適切なビジネスモデルをもって起業すること。
それさえ間違わなければ、あなたのビジネスは成功します。